仕事歴

2019年8月15日 杉並区役所 空き家対策専門家相談

2019年8月15日(木) 杉並区役所 専門家による空き家対策相談会

 

お盆でしたが、杉並区役所は通常通り営業していました。

1人あたり45分間で、1日あたり3件まで相談を受けるという相談会でした。この日は税理士、宅建士、司法書士の専門家3名で、その税理士相談員を私が担当しました。杉並区内の空き家に関する相談だけではなく、杉並区在住の方が区外に所有している空き家に関する相談も受け付けているようです。

税理士の私としては、空き家を譲渡(=売却)した場合や賃貸した場合などの税金についての相談がメインでした。譲渡した場合、所得(利益)が出るようなら翌年3月に確定申告で税金を納めなくてはいけません。譲渡の所得税は、所有していた期間にもよりますが、20%のケースが多いです。ただし住んでいた土地建物を譲渡した場合や空き家を相続したあとに譲渡した場合などは、所得を少なくしてくれるような話もあります。その場合でも確定申告は必要です。

賃貸に出した場合でも、家賃収入について毎年確定申告していく必要があります。その他、所有していることに対して固定資産税も毎年かかります。固定資産税は住宅用(自分で住まずに他人に貸していても住宅用としてOK)の土地であれば6分の1にまで下がりますが、誰も住んでいない土地は基本的に6分の1ではなくなってしまいます。大きく税額が変わってきます。

その他では、やはり相続について相談されることも多いです。空き家になりそうな土地・建物があったとして、どう相続するのが良いか。まず、税理士としては共有はおすすめしづらいです。売却するのも賃貸に出すのも全員の同意が必要になりますし次の世代へ相続された場合にさらに権利関係が複雑になってしまう危険性があるからです。といっても誰か一人の人がすべて相続するというのも公平性の点から現実的ではないかもしれません。ここは本当にむずかしいところです。売却前提で話がまとまっているのであれば共有という形で相続するのは有りだと思います。その場合は売却代金もその共有持ち分で分けることになります。一人の人が相続して売却した場合は売却代金もその人だけのものになってしまいます。

現に空き家になっているケースやこれから空き家になりそうなケース、本当に様々あると思いますが、杉並区ではこのような専門家による無料相談会をおこなっていますので、杉並区のホームページなどからお気軽にお問い合わせいただければと思います。

杉並区「専門家による空家等総合相談窓口」

https://www.city.suginami.tokyo.jp/guide/sumai/akiya/1029903.html

ちなみに税理士以外の、他の専門家の方々が対応するようなご相談の内容としては、この無料相談会で私が担当したケースの中では、司法書士の先生が不動産登記についての手順や費用についての相談を受けたり、宅建士の先生が不動産売買の契約書について条件が妥当かどうか相談を受けたり、などがありました。税務のこと以外でも、空き家についてはそれぞれの悩みごとがあると思います。

2019年8月6日 決算法人説明会

2019年8月6日 決算法人説明会

 

杉並税務署にて、杉並法人会さま主催の決算法人説明会の講師の仕事をしてきました。8月のとても暑い時期でしたが、今までと同じかちょっとだけ少ないくらいの人数の参加者でした。

この内容で講師をするのも何度目かになりましたので、テキストの内容を説明する部分についてはかなりスムーズになったと自分では思っています。あとは、板書を使ってオリジナルの内容をお話する部分、この部分は残り時間を見て内容をその場で修正しながらお話しているのですが、まだまだ慣れなくて綺麗にいかない感じはします。残り時間が足りなくなったり、少し時間オーバーしてしまったりします。まだまだ改良が必要ですね。個人的にはテキストの内容をそのまま説明する部分はもっと削って、簡潔にして、オリジナルの部分を増やしていきたいと考えています。税理士として経営者の方々にお話したいことはいっぱいあります。

ここ何回かの講師の仕事で思うのは、消費税についての質問事項が多いということです。前回も今回も、説明会のあとの時間で消費税についての質問を受けました。次回は消費税についてもう少し時間を多く割いてもいいのかなと思いました。

ちなみに消費税の仕組みについては、オリジナルの板書を使用してお話しています。

 

消費者

↓  100円の物を108円で購入(消費税8円

コンビニ 差額 2円 を納税

↓  80円の物を86円で購入(消費税6円

本部 2円

↓  60円の物を64円で購入(消費税4円

メーカー 2円

↓  30円の物を32円で購入(消費税2円

農家 2円

 

板書ここまで。

消費者がお店(コンビニ)で100円の商品を108円で買うとき、消費税を8円負担しています。その8円をコンビニはそのまま国へ納付するわけではなく、その商品を本部から80円+消費税6円で購入しているので、差額(8円-6円)の2円だけを国へ納める、という仕組みです。そして本部もまた64円でメーカーから購入しているので差額の2円を、メーカーも差額の2円を、農家も2円を、そうすると、全員の分を合計すると8円になるという仕組みです。こうやって、一般消費者が負担した8円が国へ納税される、という流れです。

つまり、この流通過程のそれぞれの会社が、自分の分をしっかり計算しないといけないということです。計算を間違えたり納税しなかったりすると合計して8円にならなくなってしまいますから。

と、こういう話を、板書を使用して5分くらいでお話しました。それに加えて簡易課税という計算方法もあって~ という続きの話もあります。

次からはもっと消費税について時間をとってお話していってもいいのかなと思いました。どんどん講義の内容を改良していって、参加者の方々が求める内容にしていきたいですね。

2019年5月14日 新設法人説明会

杉並法人会さま主催の「新設法人のための会社の税金についての説明会」というイベントの講師を私が担当させていただきました。杉並税務署の別館2階でおこなわれました。

この法人会さまの冊子を使用しました。内容は、新しく会社を設立した方へ向けて、会社の税金について、法人税を中心に幅広い内容でお話していくというものです。

法人税の仕組みや、個別の勘定科目(売上や売上原価、役員報酬など)について、駆け足にはなりましたが、1時間半くらいでお話しました。元々は私の持ち時間は1時間の予定だったのですが、税務署の担当の方が長引いても大丈夫と言ってくれましたので、それならということで、板書を使用したりしながら、1時間半かけてお話しました。それでもかなり駆け足の説明になってしまいました。1時間や1時間半だと全然話し足りないですね。

ちなみに1時間~1時間半の講義内容でしたが、原稿作りには10時間以上かけています。冊子の内容をなるべくわかりやすく、大事と思うところを中心にして、言葉の表現に気を配って、原稿を作成しました。

ここに原稿の全文を貼り付けてもいいのですが、とても長くなってしまいますので、板書の部分だけ、書いておきます。今後も改良していく予定ですので、2019年5月の現時点での最新の私の仕事ということで。

まずは、法人税は黒字の会社にしかかからないという論点について、それなら会社をわざと赤字にすれば法人税がかからなくなるんじゃないか?という考えについて、私の意見を述べていくための板書です。

↓以下、板書内容

「会社を赤字にする方法」

① 物を買う

② 役員報酬(未払い)

③ 保険

↑以上、板書内容

あえて会社を赤字にしようとした場合どういう方法があるかというシミュレーションです。①物を買うというのは、投資する、修繕をおこなう、などすべて含んだ意味合いのつもりです。例えば100万円の利益が出そうだということで100万円分の消耗品を買ったり100万円分の修繕をおこなったり100万円分のボーナスを従業員へ支払ったり、そういうことをすると利益は0円になり、法人税は0円になります。たしかに法人税の節税にはなるのですが、こういうお金を使うタイプの節税は会社にお金が残らなくなってしまうというデメリットがあります。

そこで、会社にお金を残した状態で法人税を0円にしようという考えが、②の役員報酬の額面をアップして未払いにするという手法です。毎年利益100万円出ている会社で役員報酬の額面を100万円アップすれば利益0円になり、法人税は0円になります。そのアップした100万円分は支払わず会社に貯めておけば会社に100万円のお金が残った状態で法人税が0円になる、と。そういう話なのですが、役員報酬の額面を上げると、その役員の方の個人の方で所得税・住民税、そして社会保険料もアップしてしまいます。社会保険料は会社が負担する分もアップします。ですので、結局は、法人税で納めるか所得税・住民税で納めるかという話です。

③の保険については、節税目的の保険というものがあったのですが、本来の保険の趣旨を逸脱しているということで現在は販売停止されている商品があったり、色々と情勢が変化している最中です。そもそも節税目的の保険といっても保険会社へ払った金額が100%返ってくるわけではありませんので、国へ払うか保険会社へ払うか、という話です。

ということで、会社を赤字にして法人税を0円にしようとした場合、実際に赤字にして法人税を0円にする手法はいくつかあるわけですけど、どれも一長一短という結論になります。税理士としてはやはり毎年ある程度の利益を出していって会社に資産を蓄えていくことをおすすめしたいとは思いますが、その辺りは経営者の方のお考えといいますか、経営判断として決断していくべき事柄と言えると思います。

あとは、他の板書の内容としては、現物給与の話で、社長個人が賃貸マンションに住んでいて大家さんに毎月家賃を支払っているという状況で、それを会社契約にして社宅扱いにすれば節税になりますという話も、板書を使いながらお話しました。合法的な節税策ですね。役員報酬として払うよりも地代家賃などの別の形で支払っていく方が社長個人の所得税・住民税が節税になります。

あとは消費税の仕組みについても板書を用意していたのですが、これは時間が足りなくて、板書は使わず簡単な説明だけで終わらせてしまいました。ちなみに予定していた板書は、消費者の方がコンビニで108円で物を買って、コンビニはその商品を86円でコンビニ本部から買っていて、コンビニ本部はメーカーから64円で買っていて……というような内容でした。流通過程のそれぞれの会社が2円ずつ消費税を納めると合計して消費者が負担した8円になります、と。それが消費税の仕組みです、という内容でした。今後はもっと原稿を改良していってこの内容まで含めて1時間以内でまとめていきたいですね。あるいは何かもっとおもしろくてわかりやすい板書を思いついたらどんどん変更していきたいです。

次に私が杉並税務署で講師の仕事をするのは8月の予定ですので、だいぶ先です。気持ちとしては毎月担当していきたいくらい楽しい仕事なのですけど、同じ税理士がずっと担当するのも良くないでしょうし、仕方ないですね。