正社員を採用してみて思ったこと

従兄弟を週3日のアルバイトから週5日の正社員として採用するようになってから、7月末で3ヶ月になります。現時点での所感というか、感じたことを記していきたいと思います。

まず、黒字か赤字かでいうと赤字です。支払っているお給料はまぁ東京都の同年代のサラリーマンの平均くらいで、たぶん税理士事務所の無資格の職員としては高い方だと思います。でも例えば月給20万円くらいの設定だったとしても赤字だと思います。そもそも週5日分の仕事が無いという状態です。GW明け以降にいくつか新しいお仕事を受けて顧問先を増やしてはいるのですけど、まだまだ余裕がありすぎる状態です。ただし、今はそんな状況ですけど確定申告時期になると一気に仕事が集中して忙しくなると思います。なので、極端な話そこで1年間分の収入をあげてもらえればいいなと思っています。今のうちに確定申告の仕事を覚えてもらったりマニュアルを作ったりしておこうと思います。

今のところの感覚ですけど、正社員1人を雇うだけだと基本的に赤字になるんじゃないかなと思っています。2~3人雇わないと黒字にならないのではないかという感覚です。事務所の家賃も発生しますし。損得だけで言ったら自宅兼事務所で一人でやっていくのがベストだったのではないかと。今年は収入は増えますけど正社員を雇って経費が一気に増えるので利益でいったら下がりそうな気配です。これが2~3人雇ってもっと大きな仕事を受けていけるようになれば1人事務所のときよりも利益を増やすことも可能かもしれません。あるいは時給1000円とかで雇った人にめちゃめちゃ仕事してもらえば利益でるかもしれませんがそういうのは考えないとして。

とはいえ、黒字赤字の損得だけではなく、正社員を雇って良かったなぁと思えることは多いです。まず私が新しい経験をできたという点です。人生で初めて正社員を雇ったということで、新しい挑戦というか、お金を払う価値のある経験ができていると思っています。自宅とは別に事務所が必要になるので色々と探したりしたのも勉強になりました。あとは、顧問料報酬の設定について少し真面目に考えるようになったと思います。この仕事をこの顧問料でしていたら社員のお給料を払えないなという感じで。料金表なんかも作成していかないといけないと思いましたし、顧問料は毎年の決算や確定申告のたびに見直していくシステムにしないといけないなと思いました。

あとは将来に向けての受け皿ですね。他の事務所からまとまった仕事が来るようなケースは今後もかなり想定されますので、そのときに大丈夫ですよー余裕ありますよーといつでも受けられるようにしておきたいです。常に余裕のある事務所にしておきたいです。

あと思ったのが、仕事自体はあるのですけどその社員にやってもらう仕事が無いという状態になることが結構あるということです。税理士試験の勉強をしている人ではないので法人税法や所得税法の知識はなく、そうすると入力作業的な仕事を担当してもらうしかないわけですけど、週5日分も入力の仕事が無いという感じです。なんか、10年前くらいの税理士事務所は毎月訪問して書類をもらってくるだけというような顧問先があって、そういうところへ行ってきて書類を持ち帰ってくるのが新人の担当だったりしたと思うのですけど、今はもうそういう顧問先はメールで十分って時代ですよね。新人の担当する仕事がなくなってきている気がします。税理士事務所の仕事が高度化して、法人税法や所得税法の知識が必須になってきているのかなという気がします。

税理士事務所の求人も経験者募集ばかりですよね。みんな経験者だけを探していて、常に人がいない人がいないと言っている状態のように感じます。実際、経験者でないと仕事を振れないという状態なのだと思います。これはとても納得ではあるのですが、しかしそうすると未経験者の人はいつ経験者になるんだという問題が出てきますよね。そこにモヤモヤします。まずは未経験の人は大きな事務所に入るしかないということですかね。なんか、みんなが経験者だけを求めるならこっちは逆に未経験者を採用して戦っていこうというのが私の発想なのですが。それで逆に勝てる場合も多いですし。混んでる店には入らない。ある意味ブルーオーシャン戦略というか。というように思うのですが、具体的なやり方はまだまったく確立できていないです。未経験者が3年くらい働いて経験者になって、そのあと未経験者を雇って社内で仕事を教えていけるシステムを作って、というような感じで考えてはいるのですけど。